日曜日の朝


日曜の朝は、マグカップ二杯分のコーヒーを丁寧に淹れる。
黄色いケトルから、細いお湯をゆっくりとかけまわすと、
コーヒーの粉が泡立ち、ふつふつとおだやかな香りが立ち上ってくる。
一杯目は眠気覚ましに、二杯目は香りを楽しむように飲む。
その間に、カーテンを開け、風の通り道をつくって、うんと背伸びをする。
背中の筋肉が悲鳴をあげるようにぎしぎしいうけれど、
それがなんだか生きている証みたいで、ほう、とため息をつく。
錆びついた身体を点検するように、軽くストレッチを続けると、
今日だけはゆっくりおやすみと、風がささやく気がするんだ。