2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

比叡山に行ってみた。

昨日、ふと思い立って比叡山へ。 ケーブルウェイ、ロープウェイに揺られて、山頂に。 ずんずん山を登っていくにつれて、「人間ってちっちゃいなぁ」という 気持ちが募ってきた。 今回は横川で参拝したあと、峰川レストランで弁慶定食を食べる。 残念ながら天…

『半落ち』/横山秀夫

いまさらながら、のミステリなので、紹介はいらないと思うけれど。 まず、題名が良い。完落ちならぬ、半落ちなのですね。 物語の焦点は、妻殺しをした梶警部の空白の2日間に当てられるのだけれど。 その捜査の間に、県警や検察の思惑が絡み合い、さらに緊張…

『街の灯』/チャールズ・チャップリン

チャップリンのDVDが1巻500円で販売されていたので、まとめ買い。 この作品はおとぎ話的なラブストーリーなのだけれど、 やさぐれた毎日を送っていると、こういう映画が胸に沁みることもある。 じつは終幕にはいささか居心地の悪さを感じたのだが、ま、これ…

『地上より永遠に』/フレッド・ジンネマン監督

軍曹役のバート・ランカスターがとにかく格好いい。 この映画はアメリカの軍隊映画“らしく”なく、皮肉たっぷり。 同じジンネマンが監督した『真昼の決闘』とテイストは似ている。 好きになった女に「将校になってほしい」と懇願されたバート・ランカスターが…

『定年ゴジラ』/重松清

開発から30年、定年退職するお父さんが増えつつあるニュータウンを舞台にした連作短編。まぁ、重松清の作品だけに、安心して読める。 僕の場合、実家は水戸なのでニュータウンへの感慨はない。ただ都市生活者として、どう老後を過ごすのかという問いが、まっ…

オトナの論理

ふと、このところ広告をつくろうとしすぎているなぁ、と思った。 僕は広告づくりがヘタくそで、上手くなりたいと思うばかりに、 何か大事なものをすっぽり抜かしてしまってきたような気もする。 というか、たぶん、前よりも怖がりになったのだろう。 自分の…

『王様の仕立て屋(4)〜(6)』/大河原遁

ユウを追いかけるラウラ登場(4巻)。 注文服の聖地、サヴィル・ロウへ(5巻)。 ユウの修行時代を描く番外編(6巻)。 という感じで物語が進む。 しかし、服の世界は奥深いなぁ。 食べ物も美味しそうなので、イタリアに行ってみたくなってきた。 王様の仕立…

『赤・黒(ルージュ・ノワール)』/石田衣良

IWGPの外伝長編。半端モノの映像ディレクターが、カジノの売上金を強奪しようとして、ドツボにはまっていくというお話。とはいえ、馳星周のような脂ぎったノワール(褒めてます)ではなくて、タッチは軽い。このへんは、シリーズの特徴をうまく利用している…

もう一息

チカラを込めてつくった広告が、全訂に。 でもまだ、明日の朝までには時間がまだ、ある。 江坂の焼き鳥屋で一人飲みながら、新しい案を考えた。 今度はいける、気がする。 もしダメだったとしても、自分のつくるべき広告の姿が、ほんの 少しだけ見えた気がし…

雨夜の……

本日から、新入社員のボーイズ&ガールズ(ガキども)をチーム配属。 やれやれ、これでようやく、自分も現場復帰できる(はず)。 というわけで、先週末に叱り飛ばした後輩(♂)を連れて飲みに行く。 “世界のK氏”も遅れて合流。 特に仕事の話はせず、小説や…

『池袋ウエストゲートパークIV 電子の星』/石田衣良

「ワルツ・フォー・ベビー」も良かったのだが、表題作の破壊力にやられてしまった。うーむ、友成純一もかくや、というスプラッタじゃないか。 ネットを題材にした石田作品には『アキハバラ@DEEP』があるが、こちらはもっとハードで、ソリッドな展開。正直、…

『池袋ウエストゲートパークIII 骨音』/石田衣良

うーん、ずいぶんと長いこと、このシリーズを読んでいなかったのだなぁ。 個人的には表題作よりも、「西一番街テイクアウト」がベスト。 マコトの母親が商店街の連中とピケを張る、なんて展開は、 下町的青春ハードボイルドのIWGPならではだろう。 この人の…

雲の上の

今夜はとある方のご厚意で、OCCの授賞式にこっそり参加させてもらう。 岡田直也さんや、児島令子さんなど、超有名なコピーライターの方々の姿を 見ただけでも、緊張してしまった。 OCCはコピーを第一に考えていて、たとえ小さな広告であっても、 平等に勝負…

渡る世間は

一級建築士の設計製図試験は、5時間30分にもおよぶらしい。 4年近く求人広告の仕事をしているけど、初めて知った。 世の中には、本当に知らないことがたくさんあって。 隣の誰かにとっては、それが常識かもしれないのだ。 もちろん、縁もゆかりもない資格の…

『ティファニーで朝食を』/トルーマン・カポーティ

秋山晶さんの「キューピー アメリカン マヨネーズ」の広告シリーズでも使われている、カポーティの名作短編。幸いなことに映画も未見なので、先入観なく味わえた。 表題作のヒロインは、20歳のホリー・ゴライトリー。名刺に「旅行中(トラヴェリング)」と書…

ターキー危機一髪

諸事情あって、北新地のスナックで飲む。 そもそも僕は、スナックという業態事態が初めてなのだけれど、思った以上に居心地が良くてびっくり。シーバスの在庫がなかったので、ワイルドターキーをボトルで入れておいた。このお店は常連さんが多いようで、今夜…

前進

どこで読んだか思い出せないのだけれど(若年性痴呆症か?)、「人間は人間にしか興味がない」のだと、最近とみに思う。 そういう素朴なことを、素朴な感情のままに語ることは、案外むずかしい。一歩間違えれば偽善だし、偽善を語るほど落ちぶれてもいないつ…

『あんどーなつ 江戸和菓子職人物語(1)〜(2)』/西ゆうじ、テリー山本

和菓子職人の世界に足を踏み入れた女の子、安藤奈津(あんどうなつ)の成長を描く人情味あふれる物語。ようやく単行本化されたので、購入した。 ヒロインの安藤奈津は、とにかく純真でまっすぐな性格の持ち主。「いまどきこんな女の子いねぇよ」というツッコ…

『王様の仕立て屋(1)〜(3)』/大河原遁

「親方が晩年こぼしていた。いい職人が少なくなったが、いい客はもっと少なくなった……ってな」 服飾関連のマンガを探していて、発見。 主人公のユウ・オリベは、ナポリの泥棒市に住む仕立て屋。かつてナポリ中の“サルト・フィニート(究めし職人)”から一目…

めまい

先週作った眼鏡の度があっていないらしく、クラクラするので購入先の「アルク」へ。 追加料金をとられるかと思いきや、無料で直してくれた。 対応してくれたショートカットのお姉さんも、丁寧な応対で可愛いじゃないか。 ついでにユナイテッド・アローズのバ…

『隠し部屋を査察して』/エリック・マコーマック

ときには想像のチカラに身をゆだね、善悪を超越した世界を旅するのも、いいかもしれない。妄想はけっして、罪ではない。結局のところ、傷つくことがあるとしても、それは自分自身のほかにないのだから。 マコーマックの描く世界は、万華鏡をのぞきこんだよう…

『スミス都へ行く』/フランク・キャプラ監督

1939年、アカデミー原案賞受賞作。 主人公のスミス氏は、西部の田舎で少年団のリーダーを務める善良な青年。そんな彼がお飾り議員として上院に送り込まれるところから、物語はスタートする。国会議事堂やリンカーン記念館を見学し、アメリカの理想に感激する…