2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

プリミティーヴォ・サレント NV ソルド

うわぁ、なんだこれ、1000円もしないのにすごく美味。 冬の間、ボルドーの重いワインばかり飲んでたからかな。 華やか、という表現がよくわかった。 口の中でふわっと香りが広がって、す〜〜〜っと余韻が残る感じ。 ハーブの効いたトマトソースの料理が食べ…

飲兵衛の休日

前日夜より、神戸制作拠点長が名古屋にきており、喫茶店でモーニングを食べたあと産業技術記念館へ。トヨタの歴史が丸わかりになる、とても素晴らしい場所。くわしくはK氏がどこかで書くと思うので、割愛(他力本願)。子供たちがたくさんきていたけど、こう…

La Chiave(東区代官町)

高岳の小川町の交差点を車道の方に抜けたところにあるワインバー、La Chiave(ラキアーベ)で夕食。会社の後輩と行ったのだけれど、時間が早いせいか(19時前)、ほかにお客さんの姿は見えなかった。テーブル席は赤を基調とした内装で、照明も暗く、隠微な感…

フィレンツェ三丁目(中区錦)

会社の後輩と以前から気になっていたフィレンツェ三丁目へ。 気どらないイタリアン・バールで、ここはとても居心地がいい! 2日前に仕事でミスをした後輩だったので、最初は少しぎこちなかったけれど、 ワインをボトルで開けたあたりからオタク話でヒートア…

『ペット・サウンズ』/ジム・フジーリ

ブライアン・ウィルソンの評伝、かと思ったら、作家ジム・フジーリの長いライナーノーツみたいな本だった。もっとブライアンの内面に迫る内容だったら良かったのに。ただ、少年のナイーブさはどこの国も変わらないものなんだな、と思った。翻訳者は村上春樹…

『許されざる者』/クリント・イーストウッド監督

四度めの観賞。 年老いたガンマン、ウィリアム・マニーは何のために、暴力で町を支配する保安官との対決を選んだのか。それは人の尊厳を守る、という一種の信念によるものではなかったか。町を去るウィリアムは叫ぶ。「娼婦を人として扱え。さもないと、お前…

『ピースメーカー(1)』/皆川亮二

おお、これはなんとも嬉しいウェスタンじゃないですか。 舞台は、“決闘(デュエル)”が賭博として成立している開拓時代。 コルトSAA“ピースメーカー”を武器にするホープ・エマーソンは、ある町で騒動に巻き込まれ、少女ニコラを救う形になってしまう。しかし…

『カラマーゾフの兄弟(1)』/ドストエスフキー

つい最近、「現代は“ドラえもん”よりも“カラマーゾフの兄弟”に共感を覚える時代だ」という文章を目にしたので、思い切って手にする。『罪と罰』と『悪霊』は読んでいるが、こちらは長いため気後れしていて初読。面白い。登場人物がいずれもずるかったり、好…

しましま

昨日の話になるが、あまりに天気が良いので散歩に出かけたら、 テレビ塔の近くで「ストライプ」というフレーズが頭をよぎった。 するとそこから、芋ずる式に物語の断片とか、人物造形などが浮かんできて、 三越前で思いつくままにメモをとる。 アイデアとい…

シャトー・カノン・ラ・ガフリエール 1997

サンテミリオン(ボルドー)のフルボディのワイン。 誕生月なので、奮発して開けてみた。 ひとくち飲んで、余韻の長さにびっくり。 モノクロ映画の印象的な女優に似た感じ。 しっかりした味の料理と合わせると、ほのかに甘みが立ってきた。 メルロー55%、カ…

『銀河英雄伝説(7) 怒涛篇』/田中芳樹

自由惑星同盟を追われ、“不正規隊”となったヤン艦隊は、二度目のイゼルローン攻略に向かう。一方、ラインハルトは自由惑星同盟の息の根を止めるべく、ハイネセンへ。最後の抗戦を試みる老将ビュコックとの戦闘がはじまった。 ヤンとラインハルト、両者の“矛…

『波止場』/エリア・カザン監督

主演はマーロン・ブランド、エヴァ・マリー・セイント。 巨匠エリア・カザン監督、1954年の作品。 アカデミー賞では8部門を受賞した。 この映画の見所は、終盤の波止場のシーン。主人公のテリー(マーロン・ブランド)は、日銭を稼ぐ生活の中で失ったプライ…

心は三日月

約3年半勤めた制作マンの送別会へ。 餞別に靴べらを贈ったら、思いのほか喜んでくれてよかった。 二次会に行くかどうかで迷ったが、なんとなく頭が重いので辞退。 強めのすっきりした酒を飲もうと、車道のモントルーへ。 0時を少し回っていたけれど、それな…

牛肉のワイン煮

ワインを鍋にどぼどぼと注ぎ、ローリエやハーブソルトなどを入れて煮込んでみた。香草のかおりが部屋中に充満したので、窓を開けてワインを飲んだのだけれど、通る風が気持ちいい。もう、春がきたね。

梅の精

家の近くの並木道で、梅がしっとりと咲いている。 休日にはカメラをもったおじさま方が、天をあおぐようにシャッターを切っていた。夜には、「人見知りをするお店」の前がライトアップされていて、幻想的だ。ほろ酔いの人々が、淡く照らし出された花弁を、背…

誤謬

「奇跡の人」は原題が“The Miracle Worker”であって、 ヘレン・ケラーではなく、家庭教師アニー・サリバンを指している。 ということを、今日はじめて知った。 誤解とは、かくなるものである。

自然体

31歳になった。 20代の頃は、自分にないものをねだって生きてきて、 さいきんは、自分にあるものをそだてて生きている。 もう、がんばるのはよそうと思ってから、 とても呼吸が楽になった。 今日は就職活動をする学生から、 「うまくアウトプットできないと…

『みんな元気。』/舞城王太郎

表題作の「みんな元気。」は、ぐっさり刺さった。 人間は、いつも選択のただ中にいる。 それは、「君のことはいらない」ということを突きつける 残酷な選択でもあるけれど、そうしなければ人は生きていけない。 生きるということは、選ぶということだ。 みん…

再生

東京で制作拠点長会議。 ボスから「いい自信の取り戻し方をしている」といわれた。 嬉しかった。 きっと、「謙虚に自信を回復している」ということなのだろう。 以前も書いたけれど、自分自身を許すことが、一番むずかしい。

新しい教養

光文社古典新訳文庫のコピーが素晴らしいので、抜粋。 長い年月をかけて世界中で読み継がれてきたのが古典です。奥の深い味わいある作品ばかりがそろっており、この「古典の森」に分け入ることは人生のもっとも大きな喜びであることに異論のある人はいないは…

なんとなく好きなもの

万華鏡、ビー玉、野球盤、岩波文庫の装丁、陶製の灰皿、ジャックダニエルの瓶、メロンパン、アルミのバケツ、木の廊下、桜の木、川と橋、片方だけの手袋、罅割れたフォトフレーム、彫刻刀、茶色のスニーカー、5段階変速の自転車、缶ピース。 そして、すべて…

たまねぎの誘惑

最近、いろんな料理にたまねぎを入れている。 味噌汁とか、玉子焼きとか、野菜炒めとか。 ちょっとしたマイブームである。 一昨日つくってヒットだったのは、 串切りにしたたまねぎを炒めて、いったん取り出し、 溶いた玉子に入れて、ガラムマサラと胡椒をふ…

テル・デュ・ルヴァン 2005(コート・デュ・ヴァントゥ)

まろやかで、母性を感じる味わい。 トゲトゲした感じがなくて、なんだか落ち着く。 抜栓した翌日のほうが、まったりして美味しかった。 一日の終りに飲むと、ほっとするワイン。 疲れてんのかな? 一人で飲むのも飽きてきたし、そろそろ名古屋で飲み友達を探…

名古屋の難点

10月にRADIOHEAD来日ツアー決定だって。 へ〜〜〜。 東京と大阪で各2公演ずつの予定だって。 ふ〜〜ん。

『狂犬は眠らない』/ジェイムズ・グレイディ

実家への行き帰りの新幹線で一気読み。 これは痛快な冒険活劇だなあ。 主要登場人物の5人は、頭がおかしくなって秘密の精神病院に監禁されている元スパイ。彼らが精神分析医の殺害の罪をなすりつけられそうになって、真犯人を探すべく脱走する。この5人のキ…

三回忌

父の三回忌のため、水戸へ。 この二年で感じたのは、ビートルズ風にいうと、 “With a little help from my friends” ってことかな。 親父も、僕も、友達は少ないけど命預けてるところと、 女にモテないってところはすんごく似ている。 あと、酒好きなところ…

『スクールアタック・シンドローム』/舞城王太郎

デビュー作の『煙か土か食い物』は「ふうん」という感じだったのだけれど、この短編集は狙いが明確。長編と短編の違いをよくわかって書いてる、のかな。帯コピーにもなっている「暴力は伝染する」というフレーズが、よく世界観を表していると思った。頭の中…

『逢う』/中島らも

中島らもの対談集。お相手は野坂昭如、チチ松村、山田風太郎、松尾貴史、ツイ・ハーク、井上陽水、山田詠美、筒井康隆ら。真面目に雑談をしている感じ。むさぼるように読んだ。中島らもは、行ききっちゃってると思うんだけど、ちゃんと会話が成立しているの…

鳴言

なんだかよくわかんなくなっちゃったときは、 自分のコトバで語ればいい。 他人の目を気にしていると、本当のことは、伝わらない。 ねじまがっているものを、ねじまがったまま見せるというのは、 勇気がいるようでいて、気楽なものだ。 共感は、ホンモノじゃ…

シャトー・オー・バルダン 2005

このワインは美味しい! コルクを抜くと、香りがビンの中から立ってくる感じ。 深窓の令嬢、という印象ですよ。 熟成すると、もっと美味しいんだろうな。 個人的には大ヒットの一本。