『カラマーゾフの兄弟(1)』/ドストエスフキー


つい最近、「現代は“ドラえもん”よりも“カラマーゾフの兄弟”に共感を覚える時代だ」という文章を目にしたので、思い切って手にする。『罪と罰』と『悪霊』は読んでいるが、こちらは長いため気後れしていて初読。面白い。登場人物がいずれもずるかったり、好色だったり、熱情的だったりして、際立っている。物語の展開はゆっくりしているのだけれど、情景がとてもわかりやすくて、するすると読んだ。
巻末の読書ガイドも丁寧に背景が説明されており、秀逸。とても親しみやすい翻訳だと思う。次巻が楽しみ。


カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)