『池袋ウエストゲートパークIV 電子の星』/石田衣良
「ワルツ・フォー・ベビー」も良かったのだが、表題作の破壊力にやられてしまった。うーむ、友成純一もかくや、というスプラッタじゃないか。
ネットを題材にした石田作品には『アキハバラ@DEEP』があるが、こちらはもっとハードで、ソリッドな展開。正直、読んでいて気分が悪くなる箇所があったが、そういう感情を想起させる小説も最近は珍しい。馳星周ばりのバイオレンスな展開が加速度的に描かれるので、意外性があった。ホント、この人の引き出しは広いなぁ。
マコトとタカシの関係は、見方によってはバットマン&ロビンともいえる。もちろん、マコトがロビンね。圧倒的な暴力を行使しなければならなくなったとき、マコトがどんな選択をするのか。そういう物語も見てみたい気がする。
- 作者: 石田衣良
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/09/02
- メディア: 文庫
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