2007-02-01 『破戒』/島崎藤村 小説 結論からいうと、読んでよかったなぁ。 実は途中までけっこうしんどかったのだが、ドストエフスキーの『罪と罰』みたいな話だと思ったら、すらすらと一気に読めた。「部落問題」を扱っている小説だが、そのへんの背景はある程度脇においておいても、伝わってくるものはある。「破戒」によって何が変わり、何が変わらなかったのか。主人公がもつ罪科の意識は、現在日本でも通用する内容だと思う。 終盤のカタルシスが素晴らしい。 破戒 (新潮文庫)作者: 島崎藤村出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/07メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 54回この商品を含むブログ (79件) を見る