どん底


会社員としての波はともかく、
表現者としては、いまどん底にあるんだろうな、
という感覚がじんわりと沁みてきている。
ともすれば、書くことが億劫な自分がいて、
これはいままでの人生で経験しなかったことだ。
こういうときは、どんな文章でもいい。
とにかく、書く。書いて、書いて、垂れ流す。
汗をかいて、毛穴を開かせて、すっきりするのと似ている。
たった一文でもいい。
その断片を連ねる。叩きつけるように、文字を記す。
僕はきっと、弱さとか、嫉妬とか、諦めとか、屈辱とか、
後ろ向きなものしか搾り出すことができないけれど、
それしか吐き出せないのであれば、仕方がない。
そのかわり、誠実に、正直に、偽りなくぶつけてみる。
書くことでしか何かを埋められなくて、
それって決定的に欠けてるよな、と思いながらも、
やっぱり書くしかないっていうのは、
面倒くさい生き方をしてるってことなんだろう。
叫びを、声にならない叫びを、まっすぐに取り出してみるとしよう。