『ヘルボーイ:人外魔境』/マイク・ミニョーラ


ヘルボーイ第6巻。前作『妖蛆召喚』のラストで「B.P.R.D.」を離れたヘルボーイは、自己を見出すためアフリカ大陸に旅立つ。


「三番目の願い」は、アンデルセンの人魚姫伝説から着想を得た中編。ボグ・ローシュというナマズような化け物(おばば様)の罠にかかり、ヘルボーイが窮地に立たされる。「額に突き刺された釘」の抜かれ方など、童話的な幕切れが鮮やかだ。


「孤島」の元ネタは、なんとホジスン。世界生成の秘密が明かされるなど、コズミックホラー的な展開も嬉しいところ。それにしても、『マタンゴ』の原作はホジスンの「闇の声」だったんですね。深いなぁ(?)。


ヘルボーイ:人外魔境 (JIVE AMERICAN COMICSシリーズ)

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