『ブラック・ラグーン』/広江礼威


こりゃまた、すごいな。久々のハードコア漫画。
「特攻野郎Aチーム」を1万倍くらいバイオレンスにした作品ですね。


やたらキャラクターが濃いのはジャパニーズ・アニメーションのお約束だとしても、ここまで非情な物語がつくれることに敬服した。商業主義のラインにはどう考えても乗らないと思うが、この暴力性は文学的にすごい。コッポラの『地獄の黙示録』ばりじゃないですか。


特に日本の商社に勤めていながら、アウトローに身を落とす岡島緑郎(ロック)の灰色な立ち位置が面白い。巨乳のオネーチャンがガンファイトするだけの話にとどまらないところが、この作品の深さだろう。馳星周が好きな人には、たまらないんじゃないかな。その筋ならハマリますよ、きっと。


ブラック・ラグーン (1) (サンデーGXコミックス)

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