『タイタンの妖女』/カート・ヴォネガット・ジュニア
これは、なんとも奇妙で、刺激的な小説だなぁ。壮大な計画のもとで、人間が翻弄されるさまを描いたSFなのだが、「人間ってこんなもんじゃん」というアイロニーが隅々にまで浸透している。寓話として済ませるには、あまりにもリアル。もう50年も前の作品(!)だけれど、現代でも通用する。というか、いまの方が切実に迫ってくるものがあると思う。
- 作者: カート・ヴォネガット・ジュニア,浅倉久志
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1977/10
- メディア: 文庫
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