『とてつもない日本』/麻生太郎


基本路線は、最近はやりの「日本人であることに自信をもて」というところ。ただ、「日本は成熟した大人としての発言をすべきだ」という提言はなるほどな、と思った。高齢化社会を憂うのではなく、知の集積した成熟したコミュニティと考えられたら、確かに素晴らしい。アジアにおいて、早い段階から民主主義・自由経済を経験してきた日本だからこそできることがある、という主張は容易に理解できる。年寄りには年寄りの英知というものがあるわけで、国家に高度成長期のような若々しさがなくてもいいんじゃないか、と感じた。


あと、「靖国神社が宗教法人であるから問題が起きる」という視点は、いままで持っていなかった。もうすぐ8月だし、靖国問題の本はいくつかチェックしてみようかな。


とてつもない日本 (新潮新書)

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