紛争の起源


僕はけっこう短気なので、怒っているうちに、
何に怒っているのかわかんなくなっちゃうことがたまにある。
最近は、あんまりないんだけど、そういえば2年前の正月の話。


僕は高校のひとつ下の後輩(彼は結婚してもうすぐ父親になる予定だった)
と飲んでいて、
「あんたみたいに優秀な遺伝子を残さない人は罪だ」
みたいなことをいわれて、はじめは穏やかに受け止めてた(はず)。
そもそも、まともに恋愛も結婚もできない人間が、
優秀なはずないじゃん。
と思っていたのだが、
その場には同い年くらいの未婚の女の子もいて、
なんだかこれ、雲行き危ないなー、と思っていたら、
二次会で合流した先輩のことも槍玉に挙げだしたので、
かなり激しい口論になった(らしい)。
まあ、僕の周囲は結婚してない人ばかりだから、ねぇ。
なんだか、よくわからない正義感に駆られた(のかも)。


で、そこで「オレの尊敬する人たちに何をいうんだ」
って剣幕だったらしいのだけれど、先輩たちからすると、
「こいつ(僕のこと)、とても自分たちを尊敬しているようには
見えないけど、誰のことをいってるんだろう」
と不思議に思ったのだとか。ひどいなー。
でも、よく考えてみると、そんなに尊敬してたっけ?
なんて疑念もわいてきて、
若気の至りかな、けっこう飲んでたしな、なんて思いなおしたり。
こういうときに、不真面目さが顔を出す。


2年経ったいまも、彼の真意はよくわからないけど、
ちゃんと公務員やって、嫁さんもらって、子供つくるのはえらいよ、
ということを、本当はイヤミなくいうべきだったんだろうな。
ごめんな、でもさ、こっちもいっぱいいっぱいなんだって。
ということを伝えるのは、なかなか難しいのだ。


とここまで書いて、自分の性格の悪さを思い知るなあ。
今年はもうちょっと、思いやりのある人になろう。