『キッド・ピストルズの妄想』/山口雅也


このシリーズはタイトルからもわかるとおり、
チェスタトンの「ブラウン神父シリーズ」のオマージュでもある。
特に本書におさめられた3本は「信仰」について語られており、
狂人の妄想にもある種の論理が存在しているのではないか、
という命題にそって事件が解決する。
特殊状況下におけるミステリを書いてきた山口雅也らしい短編集。