『キッド・ピストルズの妄想』/山口雅也


このシリーズはタイトルからもわかるとおり、
チェスタトンの「ブラウン神父シリーズ」のオマージュでもある。
特に本書におさめられた3本は「信仰」について語られており、
狂人の妄想にもある種の論理が存在しているのではないか、
という命題にそって事件が解決する。
特殊状況下におけるミステリを書いてきた山口雅也らしい短編集。


『キッド・ピストルズの冒涜』/山口雅也


パラレル英国を舞台にした、本格ミステリ集。
全編がマザーグースの童謡ミステリ、という趣向。
警察よりも「探偵士」とよばれる名探偵に捜査権が優先的に与えられる
世界で、事件を解決するのはパンク刑事という設定が面白い。
事件自体も「ねじれ」たものばかりなのだが、そこに論理のメスが入る
ことで混乱が秩序に復帰する。本格ミステリの愉悦が味わえるシリーズ。


展開


体調もようやく戻り(胸のヘルペスは完治してないけど)、8時に起床。
名駅で『幸せの1ページ』を観た後、買い物を済ませて帰宅。
ウィングフィールド『フロスト気質』の上巻を読む。
フロスト警部のノンストップの働きに、ぐいぐい引き込まれる。
夜はコノスルの赤を飲みながら、『スーパーロボット大戦Z』をプレイ。
今回は主人公選択が2種しかないけれど、なかなか面白い。
とりあえず、主人公(男)と援護攻撃をもつジロンを軸に攻略。
その後、『ワンピース』などをちょっと読んで、1時すぎに就寝。

下降


朝方より発熱。病院で点滴を打って出社。
立っているだけで、けっこうしんどい。
昼過ぎに人事がらみの広報。神経をつかう。擦り切れそう。
コピーチェックなどをざくざくと行ない、19時すぎにひと段落。
ソルジェニーツィンスタニスワフ・レムの話をして、這うように退社。
どうでもいいが、僕は「スタニスワフ」がなかなかうまくいえない。
帰宅後、久しぶりのコンビニ弁当を胃におさめて、1時間ほど広告制作。
キッド・ピストルズの冒涜』をちょっとだけ読んで、寝ることにしよう。



『反自殺クラブ』/石田衣良


「死に至る玩具」と「反自殺クラブ」が良かった。
このシリーズは時代をとらえているので、できれば発表時に読むべきだと思う。
そういう意味では文庫化を待つ前に、単行本で買うべきかなと反省した。
日本のシリーズ小説で、もっとも楽しみなのがこの池袋ウエストゲートパークだ。


反自殺クラブ 池袋ウエストゲートパークV (文春文庫)

反自殺クラブ 池袋ウエストゲートパークV (文春文庫)

『超訳『資本論』』/的場昭弘


これはとてもわかりやすい入門書。
資本論』が現代においてもつ価値を、しっかり伝えてくれている。
大学で経済学を学んでも良かったな、と思わせられた。
それにしても、若いうちはなぜ勉学の価値を理解できないのか。
労働者とは何か、という問いに正面から向き合っているので、
人材ビジネスに関わる人間は読んでおくべきだと思う。


超訳『資本論』 (祥伝社新書 111)

超訳『資本論』 (祥伝社新書 111)

不屈


11時すぎに起床。熱は微熱まで下がったようだ。
フレンチトーストとコーヒーのブランチをとり、
石田衣良『反自殺クラブ』を読了。
表題作に目頭が熱くなる。
15時ごろに買い物にでかけ、16時過ぎに帰宅。
やはりちょっとふらふらする。
やっておかなければならない仕事を1時間ほどして、
洗濯機を回す。ぐるぐる、ぐるぐる。