『田中小実昌エッセイ・コレクション4 おんな』


直木賞作家、田中小実昌のエッセイ集(解説は岩井志麻子)。戦争からの復員後、東大に復学したコミさんは、ストリップの世界に飛び込む。そこで出会ったストリッパーや、ポルノ女優、飲み屋の女たち。のんべえで、だらしなくて、毎晩のように沈没してしまうコミさんの生き方は、いつもストレートだ。あちこちの女と「いい仲」になっても、けっしてひどい男にはならない。そこにひとつの、潔さを感じてしまうなあ。


あと、表紙のイラストが可愛い(カバーデザインは南伸坊)。