『コックサッカーブルース』/村上龍
村上龍、1991年の長編小説。「ドラゴン・ツリー・フェスティバル」という謎のSMパーティをめぐり、出版社のオーナー・堀坂進太郎が陰謀めいた世界に足を踏み入れるさまを描く。SMに関しては大沢在昌『心では重すぎる』や、石田衣良の池袋ウエストゲートパークなどでも扱われているが、先駆的という意味では本書の方が上だろう。シャーマニズムへの視線も、田口ランディがかわいく思えるくらいだ。正直、この手の小説は好きではないが、読後感は憂鬱ではない。15年前に読んでいたら、もっと違った感想があったかも。
- 作者: 村上龍
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1994/03/18
- メディア: 文庫
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